Situation |
吸血鬼の夢はよく見る。
その時、僕は古ぼけた家の中にいた。 家の中は薄暗く・・・そしてその部屋には小太りの体格の良い男が、赤いシルクのシャツを着て立っている。 その男の腕には、羽交い絞めされ、既に息絶えた女が・・・血を吸われた直後らしい・・・血だらけで残酷で無残だ。男の視線が僕に向けられた。僕は立ちすくむ。そして男の手が僕を招いてる。僕はその男の指先に目が奪われ、どうすれば良いのか・・・判断能力が鈍ってきたようだ・・・ その時、男の腕の中で死んでいた女が急に起き、わめきだした。 その女のものすごい悲鳴で僕は我に返り、その場から逃げた。 途中、体中ズタズタに引き裂かれた女が、ゆっくり部屋に入って来るのが見えたが、そんなの気にしてられない。 僕は逃げている最中ずっと男の気配を背中に感じていた。追いかけてくる。 ・・・そして家の玄関に。外に出たら助かると思った。 そして玄関のドアのノブを回し外に出ようとしたとき。そこで目が覚めた。 僕は目が覚めて思った。 上手く逃げることが出来たのか、それともやつに殺されたのか。 そしてあの時、男の招きの意味は・・・ |