◆ドプラ血流計

逆流を調べる簡易検査
血液の逆流を調べるのに有用なのが超音波ドプラ検査です。 サイレンを鳴らしながら救急車が近づいてくるとサイレンの音がだんだん高くなり、 遠ざかっていくとだんだん低くなるのがドプラ現象です。 このドプラ現象を応用し、赤血球に超音波をあてて 血液の流速の変化を音として表すのがドプラ血流計です。 万年筆より少し太いプローブという器具を皮膚の上から血管にあて、 血流の方向を調べます。 プローブを血管の上にあて、ふくらはぎを手でつかむように圧迫します。 すると、血液は上に押し上げられ、ザッという短い音がします。 次いで圧迫していた手をはなします。 血管が正常な場合には逆流が起こらないため音はしません。 一方、弁不全があり血液が逆流すると、ザーという長い音がします。 この音の大きさや長さで逆流の程度を判断します。

◆カラードプラ検査

逆流を画像で捉える検査
カラードプラ検査は、超音波を利用して 血液の流れをカラーの画面で表示する方法です。 他の臓器の病気を診断するのに使われる超音波検査装置と同様のものです。 プローブを皮膚の上から血管にあて、血管の短軸像(輪切りの状態)、 長軸増(縦に切った状態)を観察することができます。 また、血液の流れを色分けして表示することができます。 例えば、プローブに向かう血流を赤色、プローブから離れる血流を青色、 逆流する血流をモザイク色で表示することができます。 その他、血管の内径を計ったり、血液の速度を測定することもできます。 聴診によるドプラ血流計では得られない情報が得られ、 画像として記録に残すことができるメリットがあります。

◆APG(容積脈波検査)

下肢静脈の機能を調べる検査
「下肢静脈瘤」をしらべる検査のうちのひとつで、あしにカフを巻いて、 片足立ちをしたり、爪先立ち運動など簡単な動作や運動をしてもらいます。 その際のあしの容積変化を測定することによって、 下肢静脈の機能をしらべることができます。 この検査の良いところは、造影剤などを使う必要がないので副作用などの心配もなく、 閉所恐怖症の方や妊娠されている方に対しても繰り返し検査が行えるというところです。

◆下肢静脈瘤治療の費用(健康保険・生命保険適用)

保険診療

術式・検査項目 金額(3割負担) 金額(1割負担)
硬化療法 約5,500円 約2,000円
高位結紮 約1,1000円 約3,500円
ストリッピング(抜去術) 約32,000円 約11,000円
血管内焼灼術(ラジオ波(高周波)) 約43,000円
(長期分割可)
約15,000円

弾性ストッキング

弾性ストッキング 金額
圧迫療法(医療用)ハイソックス、ストッキング、パンスト 約2,700円?約6,000円

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◆当院での下肢静脈瘤治療の流れ