水の中

Situation
私は水の中にいます。普通の服装です。苦しくないです。心地よい温度です。ただ、その水の中には(日本の)町の廃虚があって横丁というか、路地というかがあるのですが、つまり江戸の下町のように家がひしめきあっているのですが、人はおらず、水面に上がるための石の階段がいくつか水面へと伸びています。まるでダムに沈んだ町のような。暗くないです。美しいです。きっと水面に陽が射しているせいでしょう。青い、悲しげな、でも穏やかな世界です。私は、もうずっと、「青い世界」を捜していたのです。でも、ここではない。ここは長くいてはいけない、という気もします。一つの階段の中程に猫が横たわっています。ただ、普通の猫ではなく、薄皮だけで出来上がっているような、つまり透明で向こう側が見えるような猫です。毛はないです。「もののけ姫」の「こだま」のような?図鑑にある、胎児を青く、透明にしたような。腐敗しているのでしょうか。でも腐敗臭はありません。私は、もう既に、なんとなく気味が悪くなっているのですが、逃げたしたらかえって捕まえられそうなので猫のあごを「かわいいねぇ」といってなでてやります。猫も嬉しそうです。プルリとした触感です。まあ、キレイでもあるのです。すると、先ほどまで誰もいないと思っていたのに「可愛がってくれてありがとう」と言って、そばに女の子が立っているではありませんか。知らない女の子。少女。日本人です。町人の着物を着ています。が、素材的に、先の猫と同じなのです。つまり、透明な肉体部。ただ服などには多少の色が。赤かったでしょうか。服はちゃんと布地です。この子には髪の毛はあります。オカッパです。さらさらの黒髪。私は「あ、ヤバイ展開・・・」と思いましたがやはり、ここで逃げたら・・・と思い、そこでも、「かわいいよねぇ」と猫をなでます。すると、少女は非常に嬉しそうに「ちょっと待ってて」と廃屋の一つの中に駆け込んで行きます。そこが彼女の家のようです。そして何かを握って出てきました。「嬉しかったから、これをあげる。私の宝物。」といって近づいてきます。私は、よくよく恐ろしくなって、「宝物なんでしょ?自分でもっておきなよ」などといいながら、やっと、「逃げなきゃ」と思い、それでも、近づいてくる彼女に笑顔を向けながら先に猫がいた階段とは別の階段を急ぐでもなく、ゆっくりでもなく昇ります。というよりも、やはり、水の中であるせいで動きが制限されているような。水が、重いのです。とうとう彼女は私の手首を掴まえました。私は「あちゃ〜」と思いながらも「やはり」とも思い、苦笑いです。水面を見上げながら。いつものパターンだな、と思いながら。(これは初めての夢ですが、私には、この夢のように、要領が悪くてとり返しがつかなくなることが、良くあるのです)彼女は私に何かを握らせてくれました。恐る恐る手を開いてみると、それは大粒のきれいな真珠1粒でした。

Keyword

  • 生命力の根源、感情の動き
  • 廃墟
    失ってしまったものの象徴
  • 水面に射す光
    困難を跳ね飛ばし、成功をつかむ可能性あり
  • 探す
    悩みを解決しよう、としている
  • 透明な猫
    気まぐれなどではなく、澄みきった清らかな心
  • 見知らぬ子供
    自分に対する警告
  • 赤い服
    自己顕示欲の強さか
  • プレゼントをもらう
    他人の好意や援助のシンボル
  • 逃げなきゃ
    不安のあらわれ
  • 水が重い
    思うようにいかず、満たされない気持ちをあらわす
  • 逃げ切れない
    抱えている問題を、避けては通れない、ということ。立ち向かう努力を
  • 真珠
    誠実さ
Result
悩み事に対して、跳ね飛ばして成功をつかもう、という姿勢が見受けられます。過去の失ったものにこだわってちゃいけない、という気持ちがあるようです。澄みきった心でいよう、という気持ちもあるようです。自己顕示欲が強いのでしょうか、深層心理が警告を発しています。それと、他人に援助されることに対して、抵抗があるようです。自分の思うようには、ことが進んではいないようです。抱えている問題は、避けられないもののようなので、立ち向かってください。努力すれば報われる、ということは気づいているようですので。